エピソードをピックアップしてギャグ混ぜただけ——『新解釈・三國志』
福田雄一監督作品。映画館で予告編を見かけた覚えがあるため、視聴してみたのだが……。【ネタばれです。】
単なるエピソードの摘み食い
冒頭は「桃園の誓い」から。福田監督作品なので、もちろん桃園の誓いの様子をふつうに描くわけではなく、そこでギャグを絡めた会話が展開されるのだが……既にもう不穏な空気が漂う。これを映画館でお金払って観るのは辛かろう……。
以降、「黄巾の乱」とか呂布との戦いなどが描かれていくのだが……これ結局、『三国志演義』の中から適当なエピソードを選んで、それに適当なギャグ足してるだけ。そして最後にエピソード同士を繋いで一本の映画にしてるけど、別に全てのエピソードの根底を流れる作品全体を通じたストーリーがあるわけじゃないからな。単に三国志ショートコントのつまらないネタを連続で見せられてるだけだと思う。
三国志について前提知識皆無なら
とはいえ、自分は『三国志』や『三国志演義』について細かく知ってるわけではないので、なんだかんだ新鮮な気持ちで観ることができた。しかし、三国志演義が好きな人にとっては、本作は相当退屈だったと思う……。
と思っていたら、後半はムロツヨシ演じる孔明が主人公みたいになっていた。これを映画館で観るのは忍耐力が要りそうだな。
テレビで放送してたら観てもいいかなとは思うが、これを映画館でお金払ってまで観る必要はないと感じた。